アイドリッシュセブンにハマったその後の話

「今まさにアイドリッシュセブンにハマっている」という記事を書いてから1年以上経過した。改めて振り返るとこの1年で色々なことがあった(色々なことをやった)な…と思ったので、この1年の出来事を記しておくことにした。

 ものすごく長文だが、要約すると1年経ってもアイドリッシュセブンが好きで、現在は今週末の7周年イベントを楽しみにしている状況、というただの報告です。

 

  • TRIGGER CG STAR LIVE

 9月に1回だけ行きました。友人と行ける日全部申し込んだものの1回しか当たらなくて、アイドルのファンやるって大変なんだな…と改めて実感した。本来は貸し出し用のペンライトがあるイベントだったものの、感染予防のため貸し出しは無しということでペンライトを買わないといけなかったのだが、私がそんなことをすっかり忘れていた1ヶ月前の段階で友人は既に入手済みであり、「色の切り替え結構難しくない?」などと言い出したので慌ててネットでペンライトを購入した。この後もちょくちょくあったが、彼女は趣味に関してやらねばならないことを決して先延ばししない(抽選の類もすぐに申し込む)タイプだということがよく分かった。私は趣味に関することでも先延ばしにしてしまうタイプなので、見習わないといけないな…と思った。

 発券してみたらまさかの最前列で、アイドルのライブでペンライトを振った経験に乏しい我々は「他の人の真似をしようと思っていたのに…」と動揺するも、座ってみたら前に人が被らない状況というのはなかなか良かった。友人が当ててくれたチケットなので「好きな方選んでいいよ」と言って選んでもらってから一旦座ったものの、「いや、やっぱり代わってもらってもいいかな、なんとなくそっちが八乙女楽席な気がする」と言い出したので笑いながら席を交換した。ちなみに入場時にランダムでステッカーが貰えるのだが、私が八乙女楽、友人が十龍之介だったのでそちらも当然のように交換した。

 ライブは始まってみたらあっという間で、好きな曲にあわせてペンライトを振るのはものすごく楽しかった。CGはちょっと立体感があって、ダンスシーンの動きが滑らかだし髪の揺れも自然で技術の進歩を感じた。最前列なので「今絶対九条天と目が合ったな」と思う瞬間が何度かあり(※CGなのは分かっています)、結構テンションが上がってしまった。そしてひたすら九条天ばかり見てしまったので、やっぱり私は九条天推しってやつなんだな、と実感した。残念だったのが、トークパートがコール&レスポンスを前提に作られているものの、感染予防のため発声禁止で拍手のみで応えなければならなかったことである。宝塚は発声禁止が基本なので、拍手と手拍子に思いを乗せることに慣れてはいるけれど、やっぱりアイドルのライブは発声が必要だなと改めて思った。

 終了後、「たぶん九条天と私目が合ったわ」と友人に告げると「いや私だし」って返ってきて爆笑した。お前は八乙女楽のファンだろ。なんだか二人ともキャッキャしていた。実は同じアイドルグループにハマるのは初めてなのである(というか、二人ともアイドルにハマったことはこれまで一度もない)。開演前は「買ってもパジャマにするだけだしね」と眺めていたTシャツを、開演後は二人とも迷うことなく購入した。この時友人が八乙女楽のファイルを買うかどうか悩んでいて、「贔屓のグッズではなくこちらをチケットホルダーとして使うのは浮気にあたるのだろうか」といった趣旨の発言をしていたことを覚えている。結局買わなかったので、彼女の贔屓の地位は保たれた。

 

 12月に、IDOLiSH7の新曲のうちの1曲をスガシカオが楽曲提供する、というニュースが発表された。スガシカオIDOLiSH7に楽曲提供する世界に来てしまった…と思った。改めて、何も言ってない文章だが、本当にこう思ったのだ。なぜなら私は中学生の頃スガシカオの大ファンで、ライブに行ったりラジオを聴いたり、なんならそのラジオ番組にfaxを送ったりもしていたからである。そこが繋がるとは思ってもみなかった。その後発表された新曲は、曲としてはものすごくスガシカオだなと思うのに歌詞がアイナナを分かっている人のそれでとても良かった。懐かしくて昔買ったアルバムを久しぶりに聴いたりした。

 

  • 5部配信開始

 12月末、ついに5部の配信が始まった。「12月27日から」と言われていたのに、急に12月22日からカウントダウン!みたいなテンションで先行配信されてびっくりした。カウントダウンの意味間違えてない??確か12時に急に配信されたので、慌ててイヤホンをつけて視聴した。初っ端から九条天が出てきて、TRIGGERも出てきて、あまりにも心を抉られる展開だったので「無理・・・」ってなりながらも午後の仕事をこなした。

  12月27日は仕事納めの日で、17時からの配信に合わせてフレックスを使おうかなと思っていたら運良く外出の用事ができたのでそのまま上がって、17時過ぎに近所のプロントに立ち寄って一人で飲みながら4章まで読んだ。振り返ると、5部は色んなことがあり過ぎてどこで何が起きたのか思い出せないのだが、「アイドリッシュセブンのストーリーの更新にリアルタイムで立ち会えている」という興奮がすごくて、ふせったーで感想を残しておいた。ちなみにこの感想は、しばらく続けていたもののある章での九条天の行動にショックを受けて書けなくなり、途絶えてしまった。読み返そうと思ったが、あまりに長くて自分でも読む気が起こらない。

 5部の毎月の更新分は、だいたいプロントか自宅で読みました。

 

 何かの用事で会った別れ際に、友人が「年末にやりたいことがあって」とおずおずと言い出すものだから何かと思って身構えたら「鎌倉行かない?聖地巡礼したい」だったので、この人いっつも私の想像を超えてくるなと思った。社会人になってから、年末は必ず会うようにしているが、これで2021年の年末行事が決まった。ちょうど年末年始にアニメイトカフェとのコラボ企画があることが分かったので、それにも行くことにした。また抽選申し込みをせねばならない。こちらはCG LIVEよりは当たりやすかった。

 なぜ鎌倉で聖地巡礼か、というと鎌倉が旧Re:valeの出身地なのである。『Re:member』(Re:valeの過去を描いたコミカライズ作品)の聖地巡礼をした人のnoteを薦められて読んだ。ものすごく緻密に聖地巡礼されていて、世の中には色んな天才がいる・・・と感動したし、スケジュールを組む上でものすごく参考になった。夕方に池袋のアニカフェに行く都合上、行き先としてはイワタコーヒーと鶴岡八幡宮と鎌倉高校前の踏切の3箇所まで、と決めた上で逆算して11時半に鎌倉駅集合が決まった。鎌倉駅集合を決めてから、鎌倉駅に集合するのはこれが初めてではないことを思い出した。中学か高校の春休みに二人で鎌倉で遊んだことがあって、その時も鎌倉駅集合だった。細かいことはあまり覚えていないが、確か長谷寺や大仏を見に行った。鎌倉駅集合のことは友人も覚えていて、その時に「海に行って、『こういう爽やかな場所に生まれていれば我々も爽やかに育ったのでは?』みたいな話をした」覚えがあるという。確かにそんな記憶ある・・・今となっては自分たちが爽やかでない理由は育った場所ではなく、単純に性格等の問題だということを十分理解している。私たちが鎌倉で育ったところでRe:valeには絶対なれないし。

 当日はイワタコーヒーで落ち合って、まずはホットケーキを食べた。アニナナ3期8話で見たまんまの内装であることに興奮した。人気店らしく店内は混み合っており並んでいる人もいて、お昼には少し早い時間にして良かったと思った。ホットケーキを食べながらずっと5部更新分の話をしていた。お店を出た後は鶴岡八幡宮に向かった。途中の参道もアニナナ3期8話に出てくる。歩いているところを写真に撮ってもらった。ユキさんが立ち止まった場所はこの辺りなのでは、などと推測しながら歩くのは楽しかった。

 鶴岡八幡宮でバンさんとユキさんに思いを馳せながらお参りをして、『Re:member』の素晴らしさを語り合い、江ノ電に乗って鎌倉高校前駅に移動した。我々がここに来たのはアニナナ3期8話の影響なのだが、この場所はスラムダンクのアニメのオープニングにも出てくることもありとても有名で、踏切を通る電車を撮影しようとそれなりの数の人が集まっていた。みんな似たようなこと考えるもんなんだな。すごく景色の良い場所で海辺も近かったので、せっかくだし、ということで砂浜を歩いた。もちろん帰りの電車の時間を確認することも忘れなかった。海を眺めながら、アニメでの夜の海の描写を思い出したりした。アニナナ3期8話は本当にすごかったのだ。まるで映画のような印象だった。踏切の赤いランプが点滅して、踏切が閉じて、電車が通って、踏切が開いて。たったそれだけの時間の間にたくさんの感情が詰まっていた。実際にはアニメの中は夜の時間で、私たちが訪れたのはまだ明るい時間だったから同じ光景を見ているわけではないのだけれど、こういう景色だったんだなぁと思いを馳せることは容易だった。

 江ノ電鎌倉駅まで戻って、鳩サブレの干支缶を購入して、池袋まで移動した。そう、アニメイトカフェに行くためである。コラボカフェに行くのは二人とも初めてで、お作法が全くわからないのでちょっとドギマギした。時間になって指定されたテーブルに着くと注文用のタブレットを渡される。一品頼むごとにランダムでブックマークが貰えるというので、それぞれ飲み物・メイン・デザートを一品ずつ注文することにした。周りを見渡すと、1人〜4人までの女性客ばかりである。眺めていて一番驚いたのは、他のお客さんのほとんどがキャラクターのぬいぐるみを持参していたことだった。ツイッターで良く見るやつだ!!とちょっと興奮した。私たちが初心者だということが丸わかりの構図である。しかしあのぬいぐるみ、気づいたら市民権を得ていた気がするけれど一体いつどの作品が発祥なのかが気になる。ジャニーズのグッズでも見たことがあるが、軽く調べた程度では発祥は分からなかった。アクスタもそうだけど、なんか気づいたら根付いていたオタク文化みたいなものがある。アクスタは宝塚にも入ってきたけれど、ぬいぐるみは親和性がそんなにないかも。ていうか宝塚、外の世界で流行ったオタク文化を取り入れるのに最近積極的だよね。

 そんなことを話していると次々に飲み物と食事が運ばれてきて、その度に銀色の袋に入ったブックマークを取り出すのだけれど、面白いくらい推しが全く出ないので笑ってしまった。冷静に考えると16分の1の確率だからそんなに簡単に当たりはしないのである。でも開ける瞬間、当たったらいいなと思っている自分がいて、ランダム商法の功罪〜〜みたいな気持ちだった。しかし、しばらく時間が経つと、他のテーブルの人たちがどうも当たったものを交換し合ってるっぽい・・・?ということに気づく。テーブルの端に自分が交換してもいいと思っているものを並べて置いており、それを見つけた人が声を掛けている構図が見てとれた。なるほど、そういうことか。見よう見真似でテーブルの端に置いてみるも、声を掛けてくれる人はいない。ふと気になって、「社会勉強してくる」と言って店内を巡回した。見ているうちに、並べ方にコツがあるのでは?と気になった。皆、テーブルの横から見て正位置に見えるように綺麗に並べているのである。どうも私たちの並べ方は間違っているのではないか。席に戻って並べ直し、もう一度店内をぐるっと回ると、ちょうど私の後ろ側の席の人が八乙女楽と九条天のブックマークを並べて出しているのが分かった。ちょっと逡巡しつつも、「ちなみに誰を探していますか?」と聞くと、「MEZZO"です」と答えてくれた。え、なにそれ持ってる〜〜!(友人が)となった瞬間のテンションの上がり方といったらなかった。無事に交換が成立し、私たちは推しのブックマークを入手したのである。ちょっと、いやかなり楽しかった。ランダム商法の功罪〜〜〜とならざるを得ない。

 カフェ飯では物足りなかったので、すしざんまいに行って飲み直した。そこでずっと「有名チェーン店とアイドリッシュセブンのコラボ企画」を妄想していたのだが、すしざんまいコラボとかいいじゃん、寿司職人の格好をしたアイドルたちの絵が目に浮かぶ、陸はマグロ担当で天にぃはサーモンじゃん、ヤマさんどうする?芽ネギかな?みたいな会話をした。一番盛り上がったのはTRIGGER×富士そばのコラボ企画である。八乙女楽は蕎麦一本で勝負して欲しいのでせいろ、九条天はエビ天そば、十龍之介はどうしよう・・・ソーキそばしか思いつかないけど富士そばにソーキそばはないし・・・からの、「分かった、『力そば』だ」と正解が導き出された瞬間が今でも忘れられなくて、記録に残しておきたくてこの文章を書いている節がある。

 

  • Opus7

 IDOLiSH7の単独ライブOpus7、実はアプリ先行を申し込んでいたりもしたが普通に外れたので、引っ越しのタイミングと被ってしまったこともあり観ようかどうしようか悩んでいたら、友人たち(アイドリッシュセブンを教えてくれた友人と、同じタイミングでハマった別の友人)が誘ってくれたので皆で配信を見た。今になってスケジュールを振り返ると、引っ越した翌日に贔屓の舞台を観劇し、その翌々日に配信を観ており、自分が全く荷解きを終わらせる気がないことに笑ってしまった。

 Opus7については、演出もキャストの表現も、これまでの蓄積を感じさせるクオリティの高さでこれはIDOLiSH7は国民的アイドルになるわ・・・と実感させられた。キャストの声優の方々については、YouTubeで見た過去のライブ映像(ダイジェスト版)と比較して「見せ方」が格段に上手くなっているなと感じて、ファンを喜ばせるために努力されてるんだな、とプロの仕事に感動した。特に『THE POLiCY』の演出はすごく良かったし、『Mr.AFFECTiON』は配信ならではの演出がとても効果的だなと思った。MEZZO"の二人があまりに歌がうまいので、思わず出てきた「こりゃ先に二人でデビューしますわ」という友人の言葉がすごくツボで、そうだよねこれだけ上手かったら運もあったかもしれないけど人気出るの分かるよね、でも7人でデビューできて本当に良かったよね・・・などと語り合い、過去に色々あった出来事や歴史を反芻しながらライブを楽しんだ。コンテンツとしての蓄積の強さを感じるライブだったなと思う。

 

  • VALIANT

 考えうる限りの一番の爆弾がこれである。VALIANT(TRIGGER単独ライブ)の円盤が出たのである。

 友人が早々にAmazonでの予約を決めていた一方で、先延ばし癖のある私はそこそこギリギリに予約した。なんかこの業界、どのサイトで予約するかによって特典が異なるのでめちゃくちゃ悩むんですよね・・・販売数を増やすための努力がえげつない。いや分かるよ、マスに売るより確実に買うオタクに複数買わせる方が効率が良いっていう手法なんだって分かるよ。分かるけど・・・色々悩んだ結果Amazonにしました。

 家に届いて観た時の最初の感想が「TRIGGERが好きという強い自我を抱えた状態で見るVALIANTはやばい」だった。2021年7月とはテンションが違うのである。この頃友人に送っているLINEがほぼ「やばい」「最高」「めっちゃ良い」で構成されていて、何も読み取れなかった。今そのやりとりを見ると、めっちゃ良かったよねそうだね・・・良かったね・・・みたいな感想を抱くしかない。VALIANTの何がそんなにツボだったかって、まあシンプルにTRIGGERが最高で最強ってことを知らしめるライブだったからというのもあるんですけど(何の説明にもなっていない)、一番は九条天を演じている斉藤壮馬氏のインパクトがすごかったからかもしれない。九条天なんですよ、振る舞いが。そしてそれが後半にいくにつれて加速していく様がすごくて、特に『Treasure!』以降は見所の連続でずっと「お前が優勝だよ・・・」って気持ちだった。涙袋のピンクのラメがすごい。まず似合うのがすごい。

 あまりにもツボ過ぎて、一時期うちに遊びに来る友人たちに必ずVALIANTを見せる人になっていた。完全に宝塚にハマりたての頃と同じ行動である。ヅカオタの友人たちにまで見てもらった。「八乙女楽役の人のナチュラルさと、九条天役の人の演技の濃さのギャップがすごい」「まあでも芸風で言うと○○さんがこっちにハマるのは分かる」「好みが一貫している」等ヅカオタ目線でコメントを貰えたのがありがたかった。そうだった私は宝塚でも濃いめの芸風の人が好きなのだった…ちなみにあまりにも濃度が高すぎて、ソロ曲『U COMPLETE ME』はたぶん5回くらいしか見られていないが、ここまで全力で九条天をやってくれることに対して感謝の念しかない。「生まれてきてくれてありがとう」はこっちの台詞だよ、というオタクにありがちな重めの感情を抱いてしまう。生で観る(生ではない)「ちょっと、はしゃぎすぎ」はあまりにもやばかったです。

 またこのタイミングで衣装展なんてものがあったものだから、我々のテンションに火をつけてしまった。衣装展もすごく良かった。間近で衣装を見ると、すごく綺麗だし丁寧な作りで、私は「宝塚の殿堂」でお衣装を見るのが好きなのでとても興奮してしまった。お金が掛かっている衣装を見るのはこの上ない喜びだと思う。改めて見ると、九条天の衣装ってめちゃくちゃ可愛く作られてて、これ着こなすってすごいな!?ニーハイブーツすごいな!?って感動した。グッズも充実していたので、思いのほか散財してしまった。種村先生の絵が好きなので友人に乗せられるままタペストリーまで買ってしまった・・・「いやどこに飾るの!?」って言いつつ買いましたが、無事に書斎の壁に飾られています。このほかアクスタとかステーショナリーセットも買った。ステーショナリーセットはもちろん九条天バージョンのやつなんですけど、普通に仕事で使っていたら、なんかの打ち合わせでめちゃくちゃ怒りに震えてボールペンを握りしめた結果ヒビが入ってしまって、それがショックでそれ以来お蔵入りにしている。自分の握力の強さを見誤ったことを反省。

 

  • TRIGGER×DARS
 ただでさえVALIANTで気分はお祭り状態なのに、ここでDARSとのコラボ企画がぶっこまれた。忘れもしない3月1日の朝である。ちょうど仕事が忙しい時期で、いつもよりも早い時間の電車に乗りツイッターを眺めていたら、TRIGGER×DARSの大きな広告が田町駅に出ている、という内容の投稿を目にした。これは行くしかない。即座に田町駅に行くことを決めた。今思い返してもここの判断が迅速かつ的確過ぎるのだが、正直仕事で精神的に疲れきっていて、何か癒しを求めていたのだと思う。出社時間は遅れるが、それでも私はTRIGGERの広告が見たい。田町駅に立ち寄ることによるタイムロスを計算しつつ、山手線で田町駅に向かった。駅に到着し、ホームを少しうろついてから改札を出ると、そう、そこにはあったのだ、TRIGGERのでっかい広告が。
 TRIGGERじゃん。最初の感想はこれだった。近づいてみると、結構大きいサイズで、写真を撮ろうと思うと少し離れないと全体が入らなそうだった。朝の田町駅は人通りが多く、私は通行人の邪魔にならないよう機敏に動きながらなんとかその広告を写真におさめることに成功した。これまで、アイドルの大きな広告写真の前で写真を撮るファンたちを何度か遠巻きに見たことがあったけど、まさか自分もそういう行動を取るようになるなんて…人生何があるか分からないものである。
 広告の次は限定クリアファイルの入手である。配布開始日に朝から隣の駅のドンキに行ってみるも置いておらず、ツイッターで調べるとどうもイオンなら確実にありそうな気配だったため、そこから検索して会社に最も近いイオンに向かうことにした。出社時間はこの際どうでも良い。私はこういう時のために日頃から真面目に働いてきたんだよ。上司には「所用のため出社時間が遅れる」旨を端的に報告したが、特に更問を受けることは無かった。そうして30分近く掛けて到着したイオンで大量のDARSと引き換えに無事クリアファイルを入手した時、なんだか達成感がものすごかった。今日これから働くとか正気…?しかしTRIGGERファンとしては、TRIGGERに恥じない自分でありたいので、しっかりと労働せねばならない。私は大量のDARSを手に出社し、職場の人たちに良かったらどうぞ、と何食わぬ顔でチョコを配布した。先輩になぜそんなに大量のDARSを購入したのか質問され、うっかり「今ハマっているアイドル(二次元)のコラボ企画があって」と馬鹿正直に答えてしまったものの、出社が遅れた原因がそれであるということはバレずに済んだ。その日もクソみたいな仕事に忙殺され精神を摩耗したけれど、クリアファイルを無事入手したというだけでも意味のある一日を過ごすことができた。
 2~3月は正直仕事でかなり煮詰まっていて、精神的に結構追い詰められていたのだが、今思うとVALIANTとDARSのお陰でなんとか正気が保てていたような気がする。TRIGGERには感謝しかない。
 
  • 7周年イベント
 7周年イベントの開催が発表されて、友人と絶対行きたいね~と盛り上がったものの、円盤購入による最速先行には申し込まなかった。今となってはこれを若干後悔しているのだが、当時はまあアプリ先行で申し込めばいいか、くらいのテンションだったのだ。結局アプリ先行(5口)は外れて、プレオーダーも一般先着も駄目だったので、配信で楽しむ予定である。
 「抽選申込のために円盤購入が必要」というのが私にとっては新鮮で、戸惑いの原因でもある。1枚だけ買って申し込んで外れたら辛いから複数枚買ってしまいそうだし、一方で円盤そんなに何枚も要らないし…という気持ちもある。いや、贔屓のサイン欲しさにカレンダー沢山買ってたじゃねぇかって自分に対して思わなくもないのだが、確実に手に入るわけでもないもののために同じものを複数購入するということに抵抗があるのかもしれない。でもそんなこと言ってたら当たらないので、次からはちゃんと買おうと思った。
 
  • 5部完結
 6月27日に5部が完結した。当日は在宅勤務だったのでフレックスを使って17時になった瞬間くらいから読み始めたのだが、途中何度も泣いて止めたりしながら読んだので、全部読み終わるのに2時間くらい掛かってしまった。一度全部最初から読み直したいと思っているが、5部はラストスパートがすごくて、絶対にこんなの話まとまる訳ないじゃん、と思っていたいくつかの問題が、気づけば1つに収斂して終わりに向かって走り出していく感じが見事だった。12月27日から、毎月更新日を楽しみにして過ごしてきたけれど、リアルタイムで更新される物語にこんなに夢中になったのは本当に久しぶりだなと感じている。
 最終更新分を読んでいて、私はずっと贔屓の退団公演のことを思い出していた。宝塚における退団は、アイドリッシュセブンの中で語られる「アイドルの終わり」と近しいものがあると常々思っていたから、そこを重ねずに見ることはできなかったのである。一番泣いたのは実は15章4話で、ライブシーンを通じて描かれるのはアイドルとファンの幸せな関係だった。この世に永遠なんかなくても、永遠を感じる瞬間というのは確かにある、自分にはあったのだと私は思っていて、それを「永遠なんてない」と否定するのではなく、その時その瞬間は確かに永遠だったし、その時永遠を感じられたのであればそれはすごいことなんだ、と肯定してもらえた気がした。アイドルもファンも、お互いに変わっていくことに対する肯定があるなと思った。どちらも人間だから。退団による喪失とか、一方であり得ない永遠を願うことまではできないそれなりの分別とか、私の中でまだ今ひとつ消化しきれていない感情があるんですけど、そういうものをそのままそっと置いておいても許してもらえるような優しさをこの物語から感じました。
 5部の感想は一度ちゃんとまとめたい気がするけど、読み返すのもハードなのでなかなか及び腰になってしまう。しかし、ひょっとして5部で終わってしまうのでは・・・?と心配していたので、明らかに6部に繋がるであろう終わり方には驚いた反面少しホッとした。6部がいつ来るのかが今から気になって仕方がないけれど、気長に待ちたいな、と思っている。
 
  • その他

その他のアイドリッシュセブンに関する特記事項は以下の通り。

・毎朝起きるとアプリを立ち上げてオートライブでデイリータスクを消化するルーチンが完全に根付いてしまった

・1年前は全然ダメだったナナパスのウィークリー曲でSS取れるようになった

・復刻したダンスマカブルを読みました。めちゃくちゃ面白かった・・・!

・アニナナ3期第1クールが終わった後、供給が無いことに耐えられなくなってしまい友人たちとアニナナ3期を振り返る合宿をやってすごく楽しかった

・部下と趣味の話をする流れでうっかりアイナナが好きという話をしてしまい、アイナナ好きの友達がいる彼女から「誰が好きなんですか?」と聞かれて「TRIGGERの九条天なんだけど・・・」って答えたけどまさか部下に推しキャラを告白する羽目になるとは思わなかった

 

 振り返ってみて、この1年でアイドリッシュセブンに関する様々な思い出が増えたな、と改めて思う。宝塚も贔屓のことも今でも好きで観劇は続けているけれど、観劇以外の趣味が増えたことによる世界の広がりを感じています。ちなみにVALIANTのせいで今度はヒプノシスマイクにたどり着くという予想していなかった展開も起きており、それについてはまた機会を改めて記録しておこうと思う。

 まずは今週末の7周年イベントと、そしてこれから待ち受けるアニナナ3期第2クールが今からものすごく楽しみです。またこうやって自分の定点観測をしたいなと思っている。