宝塚星組公演『Love&Deam』@東京国際フォーラム

1/13(水)18時の回を観てきた。

元々観たいなぁと思っていて、でもチケットが全然取れなくて、まぁいいかと思っていたところで幕が開いて、とても評判が良いのでやっぱり観たいなぁ、なんとかしようかと思っていたところで運良く友人が譲ってくれたので観に行けた。

一言で言うと、「本当に観に行って良かった」。

 

宝塚とディズニーって食い合わせがいいのかな。全く違和感なく2つの世界が融合していて、曲も知っているものが多いし、すごく楽しめた。

今思い返すと、Ⅰ部で一番印象に残っているのは風ちゃん、Ⅱ部は北翔さんなのである。ディズニーはやっぱりプリンセスが主人公だからだろうか。どっちもしっくり来て、良い構成だった。

 

Ⅰ部:Sings Disney

出だしが最高に好き。そもそも駅ってこう、ロマンチックっていうか、はじまりと終わりを感じさせる素敵な装置だと思うのだけど、車掌=夢先案内人と旅の少女っていう組み合わせがすばらしい。夢先案内人によって夢の世界で旅の少女がプリンセスになるとかもう、宝塚とディズニーならでは。

私は特段ディズニー好きという訳でもない(むしろディズニーランドに3回くらいしか行ったことがないので好きじゃない方かもしれない)けど、それでもディズニーの曲は知っているものが多いし、ポップでキラキラしていていいと思う。ちゃんと「メリー・ポピンズ」の曲が入ってるのも良かった。

特筆すべきはトップ娘役の妃海風ちゃんだと思う。なんていうか、透き通った声が非常にディズニーっぽくて、ディズニーのプリンセス像がしっくりくる。愛嬌があるのもいい。「レット・イット・ゴー」では不覚にも泣いてしまった。

北翔さんはひたすら歌がうまいのでこちらも感動して泣いたりしていたのだけれど、北翔さんはⅡ部での印象が強すぎてもはやⅠ部でどんなことに感動したのか、覚えていないという…

 

Ⅱ部:Sings TAKARAZUKA

こちらも最高だった。クラシカルな燕尾と娘役さんのドレスが素敵で、そんな雰囲気の中歌う「すみれの花咲く頃」と「TAKARAZUKA FOREVER」がもう。

特に北翔さんが歌う「TAKARAZUKA FOREVER」が有り難すぎて気付いたら泣いていて、私何泣いてるんだろうと思いながらも心の中で一緒に歌ってた。ものすごい自画自賛ソングなのに、グッとくる。2015年に生きる私が「そうだよ宝塚は永遠なんだよ」とか思いながらこの歌聞いて泣いてるとか、宝塚の文化としての強度感じる。皆そういうことを思ってきて100年続いたのだろうか。

とにかく有名な曲をいっぱい歌ってくれるので飽きる暇がない。いい曲がいっぱいあるなぁ、とひたすらうっとりできる。

個人的に一番うれしかったのは、北翔さんが「かわらぬ思い」を歌ってくれたことです。

「かわらぬ思い」は昔の花組公演「ブラック・ジャックー危険な賭け」の曲で、名曲だと思ってるんだけど、ヤンさんが歌っているの以外を初めて聞きました(そのヤンさんは「夢の祭典」でこの曲を歌ってくれて、それはもう興奮した)。

歌詞がすごくいい。今北翔さんの歌声でこの曲が聞けたことがすごく嬉しかった。

あとはそう、七海ひろきさんがたくさん活躍していて嬉しかった。「うたかたの恋」の白軍服すごく似合っていた。

しかしまぁ最後の「シナーマン」に全て持っていかれるのである。

噂には聞いていたし、友人にも「圧倒されるから覚悟しておいたほうがいい」などと言われていたけど、実際に体験すると「本当にすごかった」みたいな子どもみたいな感想しか出てこなかった。

あの瞬間、たぶん観客全員が引き込まれていて、声に包まれるみたいな、渦の中にいるみたいな、そんな感じだった。

それでいて最後のあの終わり方。ずるい。風ちゃんのあの格好可愛過ぎてつらい。

 

B席だったので3,000円なんだけど、3,000円なのが申し訳なくなるぐらいの観劇体験だった。本当に観られて良かった。観たいと思ったものは、やっぱり観なくてはいけないのだと、改めて思う経験にもなった。